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教育や時事についての日記

教育社会学  ~特徴・研究方法~

教育社会学とは

 

教育社会学とは、教育を、社会事象として捉え把握し、教育の社会性を社会学的に解明する学問のことをいう。また、社会的現象としての教育を研究する学問である。つまり、「教育」を「社会的な営為(社会事象)」として捉える視点が共通している。

社会事象:複数の人間の相互行為と関係性によって生じる事象のこと

教育の社会的側面

例として、三つのことを述べていく。

  1. 教育の現場に関わる人々がそれぞれに社会的存在であること。(教員、学生、親など)
  2. 他の社会事象を要因として教育事象が成立している。(その社会の性別役割分化のあり方が、学校体系に影響を与える)
  3. 教育事象が原因となり、他の社会事象を発生させる。(高校、大学進学率の上昇により就業構造変化)

以上より、教育は、社会的存在としての人々が、社会的な要因によって行うものであり、その効果や影響もまた社会的なものであるといえる。

研究方法

1.社会学的手法

  • 社会学は人々の相互行為とそれによって生じる諸関係を経験的に考察する社会科学の一領域。ここにおける経験的に考察するとは、社会事象を観察され認識された事実によって把握し、その成因や背景もまた観察可能な事実によって証明されることをいう。教育社会学では、社会学とほぼ同じ研究方法が用いられる。

2.実主義的な認識

  • 観察された事象他者が疑義を差し挟む余地をできる限り少なく(具体的で客観的な見方、捉え方を重視)することで、伝達可能性と比較可能性を高めている。

まとめ

教育社会学は、今日の日本において、教育者たるものは理解しておくべき領域であり、こうした教育と社会事象の関係をふまえた上で、学校教育や生涯教育につなげていく必要があるだろう。そうした側面をないがしろにしていては、ただ教科を学ぶだけの学習が定着してしまい、主体的に考え行動する人間の育成にはつながらなくなってしまう。教育者自身が、学び考え伝えていってほしいと考える。

 

 

参考文献:https://research-er.jp/researchers/view/302633